CADの活用方法

製造、建築、土木、電気と幅広い分野でCADは使われています。

いまの産業にはなくてはならないツールとなりました。


特に最近では、3D-CADも珍しく無く、オープンソースやフリーの3D-CADまで

登場するようになりましたね。


CADとはConputer Aided Design/コンピュータ支援設計と

訳されるのが一般的です。

古くはConputer  Assisted Drawing/コンピュータ補助製図と

呼ばれる事もあったようです。


CADは主に製造系でよく使われる呼称で、建築や建設ではBIM/CIMなどが

CADに相当する呼ばれ方になりつつありますね(2021現在)。


どちらもパソコンで設計を行い、矛盾や不可能な図面にならないように

設計を補助するような用途をイメージされるのではないでしょうか。


もちろんそれはCADのメリットです。他にも過去の設計を一部を変えて流用したり、

メーカが公開しているモデルデータを利用して、手軽に正確な設計を行ったりと、

電子化するメリットを最大に生かした設計は今日までにほぼ定着しています。


ただ、“それだけ”では、ただのはコンピュータ補助“製図”なのです。

製図、線引きの延長線上に過ぎません。

あくまで製図を素早く正確に行うためのツールになっていますね。


コンピュータ支援“設計”(=Design/デザイン)とは、もっと広くあるべきです。

デザインとは今は設計と訳されていますが、設計という言葉には製図だけでなく

構想や見積もりや打ち合わせ用の資料、その補助という意味合いが強いです。

モノを設計するための道中にある、設計者とその他をつなぐツールとしての

比重が非常に大きくなっています。


例えば、顧客の要望に対して、設計者が設計(デザイン)した構想を

絵にして伝え、顧客からのレスポンスを経て、顧客の要望により近いものが

製作できるようにするためのツール。


製図されたモノを製作するために、事前に準備するべき工程や

工数を把握し、より安く、よりよいものを作るためのツール。


製品を売るために、機能や構造をよりわかりやすく消費者へ伝え、

その製品をPRをするのを助けるツール。


出来上がった製品に対して、品質チェックの基準となるモデルとし、

測定、検品の手助けとなるツール。


このように、CADが活躍する機会は製図だけでなく、

多岐に派生していくことができます。


けっして、製図する為だけのものではないのです。


これらはCADの範囲に限った話をしましたが、他にも

CAM、CAE、BOM、PLMといった用語や枠組みがありますね。


これらも製品を設計して販売するために

多くの企業が採用を始めているツールです。


CADはそれらを利用する、標準となるモデルデータを提供し共有することで、

よりよい製品をより安く、均一に生産する事ができます。


そのようなより大きな枠組みを見越して、CADの利用を進めていくべきだと

筆者は思っております。

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